大きな姿
さやに爪をたてて分厚い外皮をこじ開ける
ねっとりとふんわりと鞘の中で波打つヒダのようなものが手に触れる
隙間からヘンテコなそれが顔を出す。
大きいようで小さく
勇ましく強そうにみえて丸っこく柔らかく
ヘンテコに見えてシンプルに完結する。
堂々としたものだ。
愛しくすくい上げ、
さらに爪をたてて切れ込みを入れていく。
時に抵抗されるが割と素直なものだ。
もう覚悟は決まったのであろう。
どんな様子であってももはや関係ない。
つるりとした体をさらした彼らの
運命はすでにひとつしかないのだから。
そらまめ